南月さんの迷探偵ファイル
「以前の大女将が亡くなって、大旦那さん…銀二郎さんって言うんだけど、銀二郎さん商売やめるんじゃないかって言われてたのよ。近所でも有名な仲良し夫婦だったからね。だけど…、そんな気配まったくなくてね。また何週間かしてから、旅館を再開し始めたの。もちろん、お葬式とかは、済ましてね。」
「何週間で!?えらい、切り替えの早いおっさん…いや、人やなぁ。そん時は日子さんもおったんでしょ?」
「いないわよ。」
「……。えぇ?!日子さんって銀二郎さんの子供ちゃうの?って事は、今の大女将の連れ子…?」
「そうなのよ。その当時、旅館で働いてた純子さんが、銀二郎さんを支えたってウワサよ。」
「純子さんって大女将のことですか?」
「えぇ。純子さんから聞いた話だけど、純子さん、若い時に離婚して、普通の仕事じゃ食べていけないと思ったらしくてねぇ。懸水館で仲居をして働いていたの。」
一気にしゃべって疲れたのか、おばさんがふぅっと息をついた。
「何週間で!?えらい、切り替えの早いおっさん…いや、人やなぁ。そん時は日子さんもおったんでしょ?」
「いないわよ。」
「……。えぇ?!日子さんって銀二郎さんの子供ちゃうの?って事は、今の大女将の連れ子…?」
「そうなのよ。その当時、旅館で働いてた純子さんが、銀二郎さんを支えたってウワサよ。」
「純子さんって大女将のことですか?」
「えぇ。純子さんから聞いた話だけど、純子さん、若い時に離婚して、普通の仕事じゃ食べていけないと思ったらしくてねぇ。懸水館で仲居をして働いていたの。」
一気にしゃべって疲れたのか、おばさんがふぅっと息をついた。