南月さんの迷探偵ファイル
「そ、そうかいな…。ところで、その息子さんって何歳ぐらいやったん?」


おばさんが悩みながら答えた。


「そうねぇ。19歳ぐらいじゃないかしら。うちの店にもよく来てくれたのよ。すごく気さくな子でねぇ。よくしゃべりかけてくれたのよ。ほら、あんた達と一緒にいた、たぬきうどん食べてた子と雰囲気が似てたわ。」

もっちーに?もっちーに似てるってことは、かなり気さくなんやろなぁ、と涼也は思った。
っていうか、もっちーって気さくというか、能天気ちゃうか?とも思った。


「19歳か…。若いなぁ。っていうか、俺のいっこ下や。」


「あら!あんた二十歳なのかい?若いわねぇ。いいわねぇ〜、若いって。何でもできるじゃない。」


「な、何でもって、なんやな。おばちゃん。」


「何でもって言ったら、何でもじゃないの。ウフフッ。」


完全にさっきのおばさんではない…。
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