南月さんの迷探偵ファイル


部屋に入ると、涼也が、


「おー、おかえりー!えらい遅かったなぁ。どこまで行ってたんやぁ。あの電話の後、ほんまに帰ってくるか、ちょっと心配してたんやで。まぁ、もっちーの事やし、野性のカンで、帰ってくると思ってたけどなぁ。」


とニッと笑いながら言った。


「俺は犬か?!自分でも、一瞬思ったけど、こんな知らん土地で野性のカンなんか使えるか!自力で帰ってきたんや!」


餅が真剣な顔で言った。

すると楼が、


「っていうか、それってやっぱり野性のカンですよね。ほら、餅さんワイルドじゃないですか。」


ほめてるのか、けなしてるのか分からない言い方をした。
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