南月さんの迷探偵ファイル
楼はジュースを飲みながら言った。
「へぇー。偶然、日子さん見かけたんや。ラッキーやったなぁ。」
と涼也は、ふーんという感じで言った。
「ほんで?」
「なんや道は、よぉ分からんかったんやけど、細い路地に入っていったら、お茶屋さんがあったんや。そこに入っていったし、二人で近くの本屋に入って、出てくるん待ってたんや。」
とその後に、若い男が入っていった事や、日子とその若い男が別々に歩いたので、餅は男の方、楼は日子の方をつけていった事を話した。
「それで、その若い男が誰なんか、分かったんか?」
涼也は、テーブルに頬杖をつきながら餅に聞いた。