季節の足跡

「デュモル、セドニー!いるんだろー?」


…いるんだろ?

誰かいるのかな。


ダン隊長が向いている方向を見ていると、二人の男の子が現れた。

…何か言い合ってる。


「お前が隠れんの下手くそだからバレたじゃねぇかッ!!」


「何ぃ!?きっとお前がど派手に転んだせいだッ」


その光景を見て、キラ長官が笑う。


「相変わらずだなぁ」


「…たく、最初からバレバレだってのに」


呆れたように頭をかくダン隊長に、あたしは問いかける。


「…戦闘部の、人ですか?」


「そ。可愛い可愛い、俺の部下」


その二人は、言い合いを止めることなく、あたしたちのもとへやって来た。


「大体なぁー…って、見知らぬ子が」


深緑色の髪をもつ男の子が、あたしに気づいて話しかけてきた。


「書籍部?」


「あ…はいっ!ロードです」




< 15 / 142 >

この作品をシェア

pagetop