季節の足跡
そこにいたのは、最近特によく見かけた人。
「…カーネ…司令官」
「失礼する」
カーネ司令官はスタスタと部屋に入り、あたしが座っているキラ長官の机の引き出しを開け始める。
「ちょっ…カーネ司令官!?」
あたしの声を無視し、カーネ司令官は一枚の封筒を取り出した。
そして、無言であたしに差し出す。
あたしはそれをじっと見つめた。
「…何ですか?」
「遺書だ。キラの」
………遺書?
あたしの中の何かが、ぐらりと傾く。
…何を、言ってるんだろう。
キラ長官はまだ生きてるのに。
「…キラ長官はどこですか?」
「あいつは、もういない」
いない?
そんなわけない。
「………嘘」
「嘘ではない。今、遺体で発見されたと連絡が入った」
それ以上聞きたくなくて、耳をふさぐ。