季節の足跡
†††
戦闘部の活気は、各段に消え失せた。
ダン隊長が退職した次の日だった。
不意に、戦闘部の扉が開かれ、ロードが入ってきた。
「…デュモルさん、セドニーさん」
俺とセドニーは一斉に顔をあげた。
ロードはだいぶ泣いたらしく、目は真っ赤に充血し、生気がないようだった。
このまま放っておいたら、すぐに倒れてしまう気がした。
「…これ」
ロードは力無くそう言って、一枚の手紙を差し出した。
「…キラ長官の、…遺書、です」
「…俺たちに?」
ロードがこくりと小さく頷いたので、俺とセドニーは顔を見合わせてから、その手紙を受け取った。
すると、すぐにロードは一礼し、足早に戦闘部を立ち去った。
その様子を眺め、俺はおもむろにため息をつく。