季節の足跡
…変わって、しまった。
あの楽しかった日々が。
「デュモル、早く開けろ」
「うっさい。わかってんよ」
手紙を開き、二人でそこに綴られた文字をなぞった。
読み終えたあとに俺が覚えたのは、"怒り"だった。
「…ざけんな。何で俺らのどっちかが…」
「…わからないのか?」
すぐ隣のセドニーの真剣な表情に、俺は一瞬口をつぐみ、また開いた。
「わかんねぇよ。何でロードじゃねぇんだ!?」
「…危険にさらしたくなかったんだろう」
………危険?
わけがわからず眉をひそめる俺に、セドニーは続けた。
「この手紙からして…キラ長官は何かに巻き込まれたんだろう。その何かが城まで及べば、危険なのは王、それに各部の長だ」
細かいとこまで、よく頭がまわる。
こんな場面で、感心してしまった。