季節の足跡
セドニーは俺の手から、キラ長官の遺書を奪い取った。
「これには、キラ長官の想いが託されているんだ。俺たちがその気持ちを汲み取らなくてどうする?」
どうするかだって?
…俺に聞くなよ。
「だからって…何でお前なんだよ。戦闘部が嫌んなったのか?」
「………」
「副隊長の座を…取り合うんじゃなかったのかよ!?」
今となっては、隊長の座まで空いてしまっている。
俺たちは、ライバルだと思ってた。
…仲間だと、思ってた。
「戦闘部隊長はお前がふさわしい、デュモル」
セドニーはそう言うと、僅かに微笑んだ。
俺はやりきれない思いで胸が溢れかえっていた。
「ふさわしい、とか…お前が決めんなよ…!」
…頼むから。
もう誰も、消えてかないでくれ。