季節の足跡
戦闘部内でも、そうだった。
明るく、誰にでも分け隔てなく接するデュモルは、いつも誰かに囲まれていて。
対して、無口な私は、一人ポツンとしていることが多かった。
けれど、デュモルはふざけながらも、よく私に話しかけてくれた。
つい先程のように。
「お前さぁ、いっつもそんな感じなのかよ?」
近くのベンチにドサリと腰掛け、デュモルは私に問い掛けた。
「…そんな感じ?」
剣を振るう手を休め、汗を拭いながらデュモルを見た。
「そ。素っ気ないっつーか、何つーか…」
「そうだな。話せる友人などいなかったからな」
私の答えに、デュモルは驚いたようだった。
…そうだろう。
デュモルのような人柄の人は、友人がいないなど、考えられないだろうな。