季節の足跡
ロードが、キラ長官の遺書を持って戦闘部へやって来たのは、ダン隊長が退職した次の日だった。
「デュモル、早く開けろ」
「うっさい。わかってんよ」
手紙を受け取ったデュモルを急かし、私たちはそこに書かれた文字を目で追った。
読み終わると、デュモルが小刻みに震えながら言った。
「…ざけんな。何で俺らのどっちかが…」
「…わからないのか?」
怒りを露わにするデュモルに、私は静かに、文章から読み取れるキラ長官の意図を話した。
「…じゃあ、ロードを護る為に、俺たちを犠牲にしようってのか」
「わからん。私たちを頼ってくれてるのかもしれないだろう」
それでもまだ、納得出来ないと言うように、デュモルは舌打ちした。