季節の足跡
国の為に、ただ自分の命を投げ出す王は、迷惑にしかならない。
国を護ると言うなら、最後まで責任を持つべきだ。
自らの命が底をつきる最期まで。
アイツは、きちんと自分の命の重みがわかってた。
俺は、確信したんだ。
―――コイツの言うことなら、信じられる。
僅かな希望が、光を灯した瞬間だった。
この小さな王の下で、生きてみたい。
そう…願った。
だから、アイツが俺を選んだことが信じられなかった。
今でも普通に、『補佐変えたい』とかぬかしやがるし。
けど。
選ばれたからには、せめて正しい道へ導く道標でありたいと思った。
俺がそう考えてるなんて、アイツはこれっぽっちも思ってないだろうけど。
補佐してやってんのに、態度は変わらずだし。