うちの所長知りませんか?
真美ちゃんが慌て出す。手がバタバタ。

「あわわ、大変ですっちゃ、今度の部費が減ったら、新しい水晶玉が買えないっちゃですよ!?」

「新しい水晶玉!? 待った真美ちゃん、なんで水晶玉なんだい!? 僕最近、水晶玉見てないんだけど……まさかっ!!」

「うあーっ、すみませんすみませんですっちゃぁ……悪気はなかったですっちゃぁ、私、実はこないだ水晶玉真っ二つにぃぃ……」

「なぜ!? なにで!?」

「木刀でつい、見事にパカッと」

「木刀!?」

どうして木刀が出てきたのか、なぜ『つい』パカッとしたのか、まったくわからない!!

大恩寺さん失踪より謎です!!

「真美ちゃんっ、それについては反省文書かすからね! 覚えておきなよっ」

「うあーっ、それより先輩、早く大恩寺先輩見つけて戻らないと、生徒会の視察がっ、視察がああ……あ、ちなみにみぎちゃん」

と、罪悪感からかうっすら涙を浮かべた真美ちゃんが、急に冷静に不知火妹へ訊ねた。

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