改定版・発見
「夢羽」


私は、心の中で『キタ―』って叫んだ。


本当は、普通に叫びたいぐらい。


「健一、ごめんね。
今日、メメとカラオケに行くから、別々ね。」


健一は、恨めしそうに私をみた。


夢羽、大好きっ子には、女でも嫉妬の対象でしかないみたいだ。


私は、心の中でため息をついてから健一に聞いた。


「け、健一も来る?」


だから、どもってしまった。


てか、私的には、かなり不本意ではあるけど。


「マジ?
いいの?」


あからさまな喜び方。


ちょっとムカつく。


やっぱり、優しさなんて見せちゃ駄目ね。


「メメ、ごめんね。」


さすがの夢羽もわかったみたい。


まあ、当たり前か。


「いいよ。」


健一がいてもいい気晴らしにはなるだろうし。
< 7 / 24 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop