ヘッド バイブ
…渋井先生にずっと見とれ
ていて、一向に進む気配のない
優衣に苛立ってきた


「ほら!帰るぞっ」

あたしは手を引っ張って

強引にローファーに履き
替えさせた

「あぁ…もう少し
見たかった…最低30分」


駄々をこねる優衣…
…アホか!


あかりも待っているって
言うのに…


「あかり、ごめんね」


あれ…??

後ろを振り向くと
そこにいたはずのあかり
が消えていた

「あれ?あかりんは~?」

確かにさっきまでは
あたしの後ろにいて
一緒に渋井先生を見ていた
はずなのに…

「もお…優衣が遅いから
きっと先に帰ったんだよ!」

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