(短)君と…



返信をせず私はシカト状態だった。


会うのも気まずいというのに、

私は、教官室に用事があった。




“コンコンッ…”


「はい。どうぞ。」


“ガチャ・・”



ドアを開けると、

中には工藤先生しか居なかった。


気まずい…。



「あの、これ校長に頼まれた件です。」


「あ、どうも。」



目を合わすことなく手渡して

教官室を出ようとした時-…



「あの!」

「えっ!?」


何か言われるかもしれないとは


予想していたけれど、

いざ声を掛けられると体が激しく反応した。



「…えっと、メールの件…」


「あ…ごめんなさい。」

そう言って出ようとしたら、


後ろからいきなり抱きしめられた。




「…えー…」

「本気なんです。僕。」



「でも…わ…」

ー…私、今何言おうとした…?



私…好きな人居るって

いいそうになった。



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