(短)君と…
それから2年…。
避け続けたのに…会ってしまった。
雄…そんな目で私を見ないで。
ねぇ…?
雄…私が逃げたから、恨んでるよね。
雄は本当に私を心から
愛してくれたのに…。
私はその現実から逃げてしまったんだよね…。
謝っても許してもらえない…?…よね。
「せんせ?」
目の前に座る生徒が心配そうな目で見てきた。
「あ、ごめんね。」
「大丈夫ですか?」
「うん。」
優しい生徒だなぁ…。
雄と…顔を合わせずらい…
そう思った時だった…。
―ガタンッ!!!!!
何かが激しく倒れる音。
みんなの体が一瞬動き、軽く震えている。
音が鳴った方向を見てみると、
睨みを利かせた目でこっちを見ている雄が
立っていた…。
一気に私の背筋が震え上がる。
―ヒソヒソッ…
教室のみんなが小さな声で話している。
その間、私と雄は見つめ合ったままで、
雄は何か言いたそうだった…。
きっと…責められるんだろうな…。