(短)君と…
「……雄…苦しい…」
雄の力は一向に弱くならなかった。
「……くっ…」
苦しい。そう言おうとした時…
「…元には戻れないのか…?」
雄は震えた声で言った。
「…ごめん…もどれない…」
そう言った瞬間、
雄は私を身から離し教室を出て行った。
ごめん…本当にごめん…。
癒してあげることなんて無理なんだよ…。
次の日。
雄は学校に来なかった。
私のせいだろう。きっと。
雄は、私を忘れずに居てくれたのに…
私は何てことをしてしまったのだろうと、
後悔した。
雄…新しい恋を探して…。
私じゃだめなの。
そうは心で思ってても、
頭の中には常に、雄の存在があった。