魔法の角度
彼女はスルリと背が高い。
たぶん160cm以上あるんじゃないかな。
僕はそんなに高いほうじゃないから、目線はそんなに変わらない。
「星詳しいんでしょ?
教えてね。」
彼女がにっこり笑うから。
僕はドキッとしてしまう。
横を見ると、整った彼女の横顔。
腕を伸ばしたら、触れる距離に憧れの彼女がいる。
僕の心臓はバグバグして止まらない。
60cm。
今の僕と彼女の距離。
近いようで遠いようで、僕は戸惑うばかりだ。