魔法の角度
屋上のドアを開けると、そこから先はホントに闇…と思いきや、そうでもなかった。
目が大分慣れてきてたからっていうのもあるけど、周りからの光がうるさかった。
屋上から見下ろせば、そこはネオンの星がギラギラ。
私のほうが綺麗でしょって主張してた。
「どっち向けばいい?」
「ちょっと待って。」
僕はポケットから方位磁針を取り出して、北を確認した。
「こっちが頭。」
北に頭を向けて僕らは仰向けに転がった。
横にいる憧れの彼女にドキドキしながら。