魔法の角度
エピローグ
屋上から帰ろうか、と立ち上がった僕の左手に、彼女は右手を絡ませた。
2人の距離は30cm。
ふと、僕は彼女の言葉を思い出した。
「ねぇ、藤金さんは身長何cm?」
「159.9cm。」
「160cmでいいじゃん。」
僕はくすっと笑いながら言った。
「ダメ!
背高いの嫌だもん。
150いくつと160じゃ響きが違う!」
それが女心ってもんなのかな?
僕なんか少しでも高くサバ読みたいもんだけど。
「『地球』くんは?」
「172.5cm。」
てことは身長差12.6cm。