魔法の角度
藤金さんのことを知ったのは、入学してすぐだった。
同じクラスだった。
言っとくけど、どこかの男子みたいに可愛い子チェックなんてやってない。
ただ、すごく綺麗だった。
窓際の席に座って、よくボーっとしている気がした。
1人だと本もよく読んでいた。
彼女自身は騒ぐタイプじゃないけど、自然と周りには賑やかな人たちが集まっていた。
彼女の周りは華やかだった。
天文部なんて地味な部活で、あんまり人と話さない僕とは大違いだ。