魔法の角度

だから、彼女は憧れだった。

ただ、少し話をしてみたら楽しそうだなと思ってた。

空気が似てたんだ。



まぁ自分から話しかける勇気なんてチキンな僕には備わってなかったけど。

好きだなんて、滅相もない。





「空かぁ。
私も好きなんだよね。」

屋上のフェンスに寄りかかりながら2人で空を見上げた。



彼女が僕の名前を知ってること自体驚きなのに、賑やかな仲間たちと話すのと同じように接してくれた。

「でも、私は夜の空のほうが好き。」

藤金さんは笑うと、すごく可愛いと思う。

教室にいる時は、澄ました顔しかしなかった。

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