密かに語る物語





咲に首にマフラーを巻くように頼むと、精一杯背伸びをして俺の首にマフラーをかけた。




接近した彼女からは、ふわりと甘い香りがして、温かくて、幸せな気持ちになった。



それと同時に、どうしようもなく彼女に触れたいという感情が芽生える。



その感情を抑えきれぬまま、



咲の頬に触れ、唇にキスを落とす。




深く深く、彼女を貪った。




彼女の小さな口から、白い息と声が漏れる。




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