ﾗｽﾄﾀﾞｯｼｭ。
あたしの両親は揃いも揃って中学校の教員だった。


二人ともいわゆる『仕事人間』で、いつも疲れたような顔で食事をしていた。


そんな家族に会話という会話はなく、子どもであるあたしにも興味がなかったのか、昔からこんな雰囲気だった。



あたしは同じ空気を吸いたくなくて食べかけのおかずを慌ただしく口に運び、自分の部屋へと戻る。



そんなことを18年間繰り返してきた。



だからなにも今日に始まったことじゃなかった。



慣れっこだった。



だけど....



ほんとはずっとずっと構って欲しかった。



もっともっと相談したかった。


会話をしたかった。



ほんとは寂しかったんだ。



あの頃は必死でそれを

『どぉでもいいや...。』

という言葉に隠してた。



いつしか限界がきて、あたしはその塊をどこかで発散させたかったんだと思う。


だからあたしはあの人に安らぎを求めたのかな....



今、そう感じる。
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