ラストダッシュ。
『合格したのにな...。』


父と母に嬉しそうな顔で報告してもどんな顔をされるかは分かってた。


あの疲れきった顔でわたしを正面からは見ずにめんどくさそうに

『よかったな。』

の一言で済ますのだろう。


ゆみやまなみやさおり達にはギリギリまで話たくなかった。


進学校ということもあり、大半がセンター試験を受ける。

彼女達もそうだった。


だからわたしが短大に行くことを知ったら軽蔑されるにちがいないと思い隠し続けるつもりでいた。



『ね、大丈夫?』


『…え?』


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