恋する少年




多分俺の笑顔は、引きつっていた思う。




「あー!本当だ!
拾ってくれたの?ありがとっ」



セーフ!



竹内は気付いてないみたいだし、
このまま教室に帰ってもらおう!



「じゃあ、コレ・・・・・・」


竹内に手帳を渡したときに、
かすかに指が触れた。


ドキンッ


やっと静まったかと思った心臓は、
また激しく動き出す。


「じゃあね!」


笑顔で帰っていく竹内はそんな俺の心の心境なんて分かるわけもなく、中庭から出て行った。



なんだよ・・・・・・


さっき手握ったときは、
どうにもならなかったじゃんかよ・・・・



さっきだっておかしいとか、
そんなにどうでもいいじゃん。




どうしたんだよ・・・・・・俺。













< 12 / 29 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop