恋する少年




「じゃあ、何?」


「別に・・・・・・てかさ。

竹内美咲って知ってる?」



「竹内・・・美咲・・・?」


「7組の竹内じゃん。」


勇作が言うには、

目立たないけど、気さくでいい奴だと7組の奴に聞いたらしい。


「竹内がどうしたんだよ。」


「いや?誰かなーって。」


「なんだそれ?あぁー。わかった!
恋だ!ビンゴ!?」



・・・・ほら。


こーゆうのが嫌なんだってば!


なんでもすぐに『恋』とか、『愛』
とかに繋げたがるだろ?

そんなん面倒くせーんだよ。



「違う。

さっきそいつとぶつかって、コレ落として言ったんだよ。」


祐次に、生徒手帳を突きつけて

思いっきり睨んでやった。



祐次は、ビビッたのか勇作の後ろに隠れた。

フンッ


「なぁんだ。ちがうのか。
俺も一瞬そう思ったんだけどなぁ。」









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