俺の恋愛【BL】~番外編~


俺は大学では孤立している。
理由は言わずと知れた、男色家だという事。
そんな俺の事は、入学したての1年生にもすぐに知れ渡っていたと思う。
そんな俺を悠斗は助けてくれた。


大学の敷地内にある図書館で借りた資料を膨大に抱えていた俺は、あまりの量を抱えきれずそれを廊下に落としてしまった。
拾い集めようとしたところを悠斗が手伝ってくれた。

それを抱えたまま、
『どこに持って行くんですか?』
と問われて答えると、そのまま歩き出した。
『その部屋ってこっちでよかったんですよね?俺、まだよくわかんなくて』
ニコニコと人のよさそうな、愛嬌のある笑顔を向けられて、俺の心臓は高鳴った。

キリッとした目鼻立ちをしている悠斗が笑うと、それは途端に崩れる。
その笑顔はきっと誰もが惹きつけられるだろう。


そして当然のように俺はその笑顔に惹かれた。

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