朱の国のお姫様



「早く逃げて!」



そう言うと僕は
星空の背中を押した


星空は逃げた



僕は星空の髪に
似ているカツラを被った




さすが双子だな




僕だって
全然分からない















君は逃亡者

僕は身代わり










でもこうやって
人生の幕を閉じるの



嫌じゃないよ?












だって


星空は僕の

愛しい妹だから









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