朱の国のお姫様
公開死刑の日
僕はお腹の所で
縛られて
上から吊された
そして足を
地面から出ている
鎖に繋がれた
〔今から星空姫を
処刑する!〕
ためらう事なく
家来達が
鎌を振り上げる
ゴーンゴーン
3時を
知らせる鐘が
鳴る
「おやつの時間だわ
…せいら…?」
ボソッと言った
僕の目の前には
野次馬の中に紛れた
星空の姿
泣きながら
何かを叫んでいる
ガシュンッ
『海樹ぃぃ!』
END