YOU〜普通の子×ホスト〜
ゆう
迷ってる時間が無駄だと思った。
気付けば、俺はソファーの上で、気持ち良く寝ていたけれど。
彼女は、そのソファーに寄りかかるように眠っていた。
あぁ…女の子にそんなことさせるなんて、最悪。
客だったら、まだしも。
好きな人に。
俺は、彼女に上着をかけて、そこら辺にあった、いらなそうな紙切れに自分の携帯番号とアドレスを書いた。
きっと彼女なら、上着のことを気遣い、連絡してきてくれるだろう。
優しい人だから。
また会える。
いや、絶対に会う。
そう決意し、俺は彼女の家を後にした。
マドカは放置。
きっと、ナオキがキツく言ってくれるだろう。
どこまでも人に任せてしまう自分が恥ずかしくなる。
俺はマドカに
【起きたらちゃんと帰れよ】
それだけメールで送り、自分の家に帰った。