月と太陽の事件簿2/点灯す(ともす)
「捕まった大学生って、サラ金殺しも自白したんですってね」
「そうなんですよ」
羽田の部屋からは、下瀬智広とは違う血液のついたナイフと多額の現金も発見された。
ナイフについた血液は、吉沢信夫のものと一致。
そして多額の現金の金額は盗まれたそれとぴったり一致した。
「羽田修は1月6日の午後5時すぎ、吉沢信夫の店に客を装って来店し、隙をみて吉沢を殺害し、現金を奪いました」
「動機はなんなの?」
「ギャンブルで作った多額の借金の返済にあてるためだそうです」
「典型的な動機ね」
「羽田は手袋をして現場に指紋を残さないようにするなど、隠蔽の工夫をしていましたが、ひとつだけ致命的なミスをしました」
「ミスって?」
「現場に自分の運転免許証を置いてきてしまったんです」
「は?なにそれ」
「金のありかを知るためにはまず、金を借りる必要があったんですよ」
テーブルの上に持ち込んだ品を並べ終えた達郎が会話に入ってきた。
「そうなんですよ」
羽田の部屋からは、下瀬智広とは違う血液のついたナイフと多額の現金も発見された。
ナイフについた血液は、吉沢信夫のものと一致。
そして多額の現金の金額は盗まれたそれとぴったり一致した。
「羽田修は1月6日の午後5時すぎ、吉沢信夫の店に客を装って来店し、隙をみて吉沢を殺害し、現金を奪いました」
「動機はなんなの?」
「ギャンブルで作った多額の借金の返済にあてるためだそうです」
「典型的な動機ね」
「羽田は手袋をして現場に指紋を残さないようにするなど、隠蔽の工夫をしていましたが、ひとつだけ致命的なミスをしました」
「ミスって?」
「現場に自分の運転免許証を置いてきてしまったんです」
「は?なにそれ」
「金のありかを知るためにはまず、金を借りる必要があったんですよ」
テーブルの上に持ち込んだ品を並べ終えた達郎が会話に入ってきた。