月と太陽の事件簿2/点灯す(ともす)
「そのために身分証として免許証を吉沢に渡した。しかし犯行後、興奮していた羽田はそのことをすっかり忘れてしまっていたんです」
「なるほどね」
里見さんは納得したようにうなずいた。
「で、それがアパートのガードマン殺しとつながるワケね?」
「第1発見者の下瀬智広は現場に残された羽田の免許証を見つけました」
あたしは説明を続けた。
「犯人が羽田修と知った下瀬智広は、それをネタに羽田を脅しました」
『黙っていてもらいたかったら金を渡せ』
羽田は下瀬にそう脅されたと供述している。
下瀬にしてみれば、人生につまずき、荒んだ気持ちの中で、つい魔がさしたのかもしれない。
妻の政美は、この供述に対し、非常にショックを受けていた。
「奥さん気の毒ね」
頬杖をついた里見さんの言葉に、あたしはうなずくしかなかった。
「まぁそれはともかく。その脅迫が原因で羽田は下瀬智広の殺害を決意したってワケね」
「そうです」
「なるほどね」
里見さんは納得したようにうなずいた。
「で、それがアパートのガードマン殺しとつながるワケね?」
「第1発見者の下瀬智広は現場に残された羽田の免許証を見つけました」
あたしは説明を続けた。
「犯人が羽田修と知った下瀬智広は、それをネタに羽田を脅しました」
『黙っていてもらいたかったら金を渡せ』
羽田は下瀬にそう脅されたと供述している。
下瀬にしてみれば、人生につまずき、荒んだ気持ちの中で、つい魔がさしたのかもしれない。
妻の政美は、この供述に対し、非常にショックを受けていた。
「奥さん気の毒ね」
頬杖をついた里見さんの言葉に、あたしはうなずくしかなかった。
「まぁそれはともかく。その脅迫が原因で羽田は下瀬智広の殺害を決意したってワケね」
「そうです」