じいさんとアタシ

アタシのそんな気持ちを察したのか、藤堂さんはこう言った。



「急に仲良くなれなんて言わない。

ただ、少しずつ話してみてくれないかな?

何でもいいんだ。

学校の話、バイトの話…それに彼氏の話だって。


キミちゃんは、ひかりちゃんと話すことが必要なんだよ。


だって僕がキミちゃんを好きになったのは、

ひかりちゃんのことを楽しそうに話すキミちゃんが好きになったんだ。」



「お母さん…アタシのこと話すんですか?」



「話す、話す!

ひかりちゃんは知ってる?なんで君の名前が『ひかり』なのか?」


「いえ…」


「それはね…」






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