じいさんとアタシ
「ひー、起きて」
ケンちゃんの声で起きたら9時だった。
「ん~…なんか寝足りない」
アタシがそう言うと「中途半端な時間に起きたからな」と、ケンちゃんが笑った。
「朝ごはん、食べる?」
「んー…いらない」
いつもは即答で「いる!」というアタシだから、ケンちゃんはビックリしたみたいだった。
「具合悪いの?」
「うーん…なんかまだいらないかな」
「そっか。じゃぁ冷蔵庫いれとくから後で食べて」
「うん。ありがとう」
「じゃ俺、教室行くから。
帰って来たらまたメールするね」
「はい。行ってらっしゃい」
ケンちゃんはアタシにチュッとして料理教室に行った。