じいさんとアタシ

「やめてよ!やめて!」


叫ぶと頬を叩かれた。



「やっと会えたのに君は覚えてない。

バイト先にも行ったのに何もなかった。

だからキミちゃんに近づいて、君の側にいようと思った」



今度は優しくアタシの頬に手をあてる。



「君はバカなガキと恋人ごっこ。

アイツ、本当に殺してやりたいよ。

俺のひかりを…汚すなんて」



「んっ…!」


彼の口がアタシの口を塞ぐ。


気持ち悪くて、気持ち悪くて、アタシは何回も心の中で叫んだ。




「助けて」





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