Is this a Fiction?
まるで“向こうに行くな”と言われている様に聞こえる。
自分の上着を取りに行く行為等、取るに足らない事であり人にして貰う事ではないはずだ。
一体どんな話をしていて、どんな状況になっているのだろうか……?
そう思いつつも、言われるがままに一階のBarに降りて待つしかない二人。
まったくお気楽なのはトモヨである。
タダカラオケ、タダ酒、タダ飯を大いに満喫しようとしているのか、違和感に気付かない馬鹿なのか。
一人ウキウキしながら、Barでは同僚にあたるスタッフと楽しげに会話を楽しんでいた。
「また付き合わされてんの?チーフも大変っすね」
Barスタッフにそんな事を言われながら、一時のカクテルタイムへ突入。
時間にして約30分位した頃だろうか?Barの電話が静かに鳴った。
「チーフ……ママから……」