Is this a Fiction?
先に病院へ到着した俺だが、暫しの間一人で薄暗い待合いにいる事になった。
ママがなかなか到着しないのだ。
ほぼ同時に出発しているはずにも関わらず、一体何に時間を裂いているのかと拭えない違和感と疑惑は膨れる一方だった。
遅れる事数十分。
病院へ到着した後も、ママの異常なまでの動揺“振り”は続いていた。
もはや俺は相手になるのも億劫になり、医師から告げられるであろう死因のみを心待ちにしていた。
薄暗い深夜の病院の待合い……
疑惑が晴れるその時を......
ママの動揺の声だけが時折聞こえる中、医者が俺達の前に現れた。
心待ちにしていた結果の発表である。
全ての違和感が“納得”に変わる瞬間のはずであった。