Is this a Fiction?

店舗に帰ると、暫くして警察が数名現場検証と聴取にやって来た。

ママと警察とのやり取りは予想に反して短いものであった。

知り合いが店に飲みに来ていたち事。
途中トイレに入った事。
出てこずに中で死んでいた事。
救急要請から病院への同行、死因。

何も違和感を持たず事実だけを聞く(話す)とたったこれだけの事である。

本来なら全てを疑ってかかるはずの警察でさえ、見る限り『急性の脳卒中』の死因に対して、現場の“経緯”のみを流し聞いている雰囲気なのだ。

勿論、店で二人がどんな話をしていたのか等は聞かれてはおらず、第一発見者の俺に対しては対峙すらしようとしなかった。

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