Is this a Fiction?
違和感と疑念を残しつつも、医師と警察の介入以上に俺が何か出来ようはずもなく、また推測の域をどこまでも脱しない出来事に追及する活力はない。
そんな事件があった翌々日の事だった。
俺はママに連れられてとある場所へと向かう羽目になった。
それは、故人の通夜式が執り行われている式場である。
出勤してから程なく、「今から行くよ」と、店の用意も早々に車に乗せられ、近くの紳士服屋でネクタイを購入。
幸いにも黒いスーツに白のカッターシャツと云う出で立ちは、黒いネクタイで喪服に変わった。
香典も何も持たない俺は、相変わらず違和感と疑いだけを持って言われるがままに会場へと車を走らせた。