Is this a Fiction?
二人の来店から数日経ったある日の午前中。
開店業務を終えた後も、発注や納品にバタバタとしていた時だった。
社長は事務所には毎日顔を出すものの、仕事内容に口を出す事はない。
それどころか邪魔にならないように売り場にも顔を出さない。
ただ黙々と新聞を広げ、何かあった時に対処出来る態勢だけを取っている。
忙しそうにしている俺を、半端な用で呼びつけたりもしない人だ。
所謂、ラウンジで河内弁でまくしたてながら豪快に飲む姿は仕事では見せない人だった。
そんな社長が、俺の仕事の段取り等お構いなしに、問答無用で事務所に呼びつけたのだ。