もう二度と叶わない伝説のバッテリー

俺はしばらくの間、叫んでもがいて狂っていたと言う。
目を覚ましたら、静かな個室だった。

「あら、起きたのかい。大丈夫かい?翔…。」

「母さん…、啓太は…」

母さんは顔を反らし、悔しそうな顔をした。

「そんな…啓太…」

俺は絶望という感じになって、涙さえ出なくなった。体は心の底から震えて、口からは、「そんな…啓太…嘘だろ…?」としか、出なかった。

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