1week
「美味しいっ」


思わず叫んじゃった。

だって本当に上手。プロの味と言ってもいい位。


「嬉しいな」


「リオお代わり〜」


「リオも今夜は食欲旺盛だな」


「うん!」


「いつもはこんなに食べないんですよ。よっぽど楽しいんでしょう」


「まぁ、そうなんですか」


シチューをよそりながら神尾さんが言う。


「私も同じですけどね」


いたずら気に舌を出す姿にキュン...てした。

可愛い顔もするんだ。

こんな穏やかな時間が流れるなんて。

やっぱりいいなぁ。
いつも優しい笑い声が響いているんだろうなぁ。

あたしも...
その中に入りたい...


「センセ?」


リオちゃんがあたしを覗き込んでいた。

見るとリオちゃんの顔はシチューだらけ。

そっとナプキンで拭う。


「綺麗になったわよ」


「ありがと!」


それを見ていた神尾さんが


「母親って、必要ですよね」


しみじみと言った。


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