1week
は、、、母親!?


「リオは女の子です。男である私には分からない事も次第に増えるでしょう」


恋に対して。体の発育。心の成長。

確かに。
男の子とは違う。


「リオが。何も困らない様に。それだけを考えてきました」


「えぇ」


「エゴだけでしょうか」


苦笑い。
その顔から切なさも苦悩も全てが伝わってくる。


「この子は幸せにならなくてはいけない」


ソファーで寝てしまったリオちゃんの前髪に触れながら神尾さんは続けた。


「私に与えられた使命です」


リオちゃんを抱きかかえると奥にある寝室へ向かった。


大きなベットが一つあるだけの寝室は、月の明かりが注ぎ込んでいる。

ベットサイドには小さなテーブルがあった。

写真...かな。

あ。リオちゃんのママかな。


「あ。この子の母親です」


やっぱり。

長い髪が優しく一つに結ばれて微笑んでいる。
神尾さんと...。


「未練がましいですかね」

「いえ!綺麗な方ですね」

「大学の後輩だったんです」

懐かしそうに話す。
ひとつひとつの思い出を
そっと辿る様に。



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