兎は俺のモノ
帰り道・信じられない。
<カァカァ…>
「ハイッ。じゃぁ
今日はこれまで。
だんだん声が安定して来たねぇ。」
「あっ!やっぱり?
高音がでやすいんですよ♪」
「じゃぁ明日は…。」
「はぁい♪
じゃぁ先生ばいばいッ。」
「さようなら。」
<ガチャ>
「やったぁ❤」
アタシは喜びながら
階段に向かっていると
「--♪~♪~---」
すっごく心地いいテノール
の歌声が廊下まで響いていた。
「うわ~。しゅてきィ❤」
アタシはその歌声に魅かれて
しばらくそこに立っていた。