The Last Present

俺はバイトも減給もどうでもよくなってしまった。



給料なんかもらえなくたって構わない。

もう、どうにでもなれって気持ちだ。



俺は彼女をぎゅっと抱き締め返した。



彼女はとても美しく成長していた。



8年の月日を感じる。





「夢みたい。

私の欲しかったプレゼントがもらえるなんて。」



「何てプレゼント頼んだんだい?」



彼女がふふっと笑った。



「サンタさんとお話しできる時間が欲しいってお願いしたの。」



だからプレゼントの包みがなかったわけだ。

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