The Last Present

出来ることなら、翌年も翌々年もプレゼントを届けに来たかった。



「サンタさん、好きよ。

大好き。」



彼女はさらに強く抱き付いた。



「俺…私も君が…大好きだよ。」



政府の対策なんかじゃなくて、彼女だけのサンタになりたかった。



その時、彼女はいきなり背伸びをして、俺の唇にキスをした。



「私からのプレゼント。」



ふふっと彼女が目を細めた拍子に涙が一粒零れた。





これが俺の最後のクリスマスプレゼント。



今年が最後のChristmas。









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