Dear you. ~あなたへ~
標準語とは違う
関西弁で挨拶した岡くんは
少しそっけない感じがした。
「こう見えてもこいつはバスケットをしていて、
府内の大会で1位をとったそうだ。」
太郎が転校生の肩を叩きながら言う。

「そうだな。とりあえずあの席に座れ。」
太郎が指差したのは私の隣の席だった。
「皆川の隣は確か今日は欠席のはずだ。
応急処置だ。今日でテストは終わりだが、
岡もがんばるように。」
皆川は私の苗字だ。

転校生が私の隣の席へと
向かって歩いてくる。
よく見れば見るほど、
キリっとしていてどこか
セクシーな雰囲気も漂わせていた。
私は隣に座った転校生を見ながら
「亜美と付き合ったら絶対お似合いだろうな。」と思った。
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