二股男─甘い誘惑切ない葛藤─
「お風呂入ってくれば?」


愛は、ニコっと笑い
ベッドに座る。


唾をゴクリと飲み込み
こぶしを握り締めた。


でも……



数秒のうちに理性を取り戻した俺は
敗北感たっぷりで
お風呂へ向かう。



やりたい盛りの高校生じゃあるまいし
何やってるんだろう?


俺──…



湯船に口まで浸かり反省。



つーか、愛を抱く日は来るのか?



そして……俺は愛を抱く時に
やっぱりひろ子の事を考えてしまうのか?



それが……不安で仕方無かった。
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